2022年以降にウクライナを訪問した日本の閣僚・副大臣級

ウクライナへのロシアによる全面侵攻が始まって以降に、ウクライナを訪問した日本の大臣・副大臣級以上の情報をまとめました。2025年3月時点までの、情報になります。また、基本的に以下は全て現地時間です。

岸田文雄首相

出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/page1_001548.html

2023年3月21日、当時の岸田文雄首相は、事前の予告なしにウクライナを電気訪問しました。キーウ郊外のブチャ市を訪問し、献花を行ったのち、キーウにてゼレンスキー大統領との首脳会談を行いました。また、ウクライナには宿泊せず、夜にはポーランドに向け出発しました。

岸田首相の訪問をもって、全面侵攻以降、G7の全ての首脳がウクライナを訪問したことになりました。また、2023年5月のG7広島サミットの前に、ウクライナを訪問しておきたいとの意図もあったとのではといわれています。

会談の後、両首脳は、日本とウクライナの二国間協力の大きな可能性を認識し、二国間関係を「特別なグローバル・パートナーシップ」に格上げするとの声明を発表しました。

報道によると、この際のウクライナ訪問では、まずはインドから飛行機でポーランドのジェシュフ空港まで移動し、その後車でプシェミシル間で移動。そこから電車でウクライナに入ったとのこと。また、同行者は、当時の木原誠二内閣官房副長官、秋葉剛男国家安全保障局長、外務省の山田重夫外務審議官など。

なお、岸田氏は、外務大臣時代の2013年8月と2014年7月にもウクライナを訪問した経歴があります。

林芳正外務大臣

出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/ua/page1_001823.html

2023年9月9日、当時の林芳正外務大臣はブチャおよびキーウを訪問、ゼレンスキー大統領、シュミハリ首相、クレーバ外務大臣と会談を行いました。訪問には、楽天の三木谷社長を含めた民間企業数社が同行し、ゼレンスキー大統領との会談にも同席したほか、現地でのビジネスセッションも開催されました。

辻󠄀清人外務副大臣および岩田和親経済産業副大臣

出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_009856.html

2023年11月20日、当時の辻󠄀清人外務副大臣および岩田和親経済産業副大臣がウクライナを訪問しました。ウクライナ復興に関心の高い日本企業10社ほどを引き連れてのビジネスミッションでもあり、キーウでのビジネスフォーラムを開催したほか、シュミハリ首相、スビリデンコ第1副首相兼経済大臣、バンコフ外務副大臣、ウクライナ商工会議所との会談を行いました。2024年2月の「日・ウクライナ経済復興推進会議」に向けた下準備でもあったものとみられます。

帰路のポーランドでも、日本企業およびポーランド企業とのビジネスマッチングイベントが開催されました。

上川陽子外務大臣

出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/pageit_000001_00152.html

2024年1月7日、当時の上川陽子外務大臣がウクライナを訪問しました。ブチャ市とキーウを訪れたとのこと。ゼレンスキー大統領、シュミハリ首相、クレーバ外務大臣との会談をおこなったほか、大型電力関連機材の供与式に出席したり、国連関係者との意見交換を行いました。会談では、日本からの追加支援の表明と、2024年2月の「日・ウクライナ経済復興推進会議」の準備状況が話し合われました。

盛山正仁文部科学大臣

出典:https://x.com/JPEmbUA/status/1817815441558913486

2024年7月29日、当時の盛山正仁文部科学大臣がブチャ、イルピン、キーウを訪問しました。同年2月の日・ウクライナ経済復興推進会議にて、両国はウクライナ復興に向けた教育と科学技術分野における協力文章を交わしており、盛山文科大臣はその具体的な方策を協議するための「第1回日ウクライナ教育・科学技術協力合同委員会」に出席。そこで今後5年間で合わせて100人の国費留学生を受け入れることを表明しました。

盛山大臣は、キーウ工科大学にある日本センターも訪問したそうです。

小泉龍司法務大臣

出典:https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho06_01089.html

2024年8月5日、小泉龍司法務大臣がブチャ、イルピン、キーウを訪問しました。日本の法務大臣がウクライナを訪問するのは初めてとのこと。キーウでは、マリュスカ司法大臣、コスチン検事総長と会談。ウクライナの司法改革や汚職との戦いにおいて、日本が支援・協力する旨を発表しました。

岩屋毅外務大臣

出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/ua/pageit_000001_01244.html

2024年11月16日、岩屋毅外務大臣がブチャおよびキーウを訪問しました。ゼレンスキー大統領、シュミハリ首相、シビハ外務大臣、スビリデンコ第1副首相兼経済大臣、クリメンコ内務大臣と会談を行いました。

キーウでは、「日ウクライナ情報保護協定」への署名式が開催されました。本協定は、国家安全保障上の観点から保護する必要のある秘密情報の取り扱いに関するものです。これまで日本がこのような情報の保護に関する協定を締結した国・機関は、米国、NATO、フランス、オーストラリア、英国、インド、イタリア、韓国、ドイツのみです。