2024年のウクライナの農作物の収穫量と輸出量

出典:https://www.rada.gov.ua/news/news_kom/248551.html

2024年の農作物の収穫量

ウクライナ農業政策・食糧省は2024年11月1日、2024年の同時点での農作物の収穫量を発表した。それによると、すでに4790万トンの穀物と、1880万トンの油糧作物の収穫があり、その合計は6670万トンだった。収穫面積は1860万ヘクタールであった。

収穫量の内訳を見ると、

  • 小麦:脱穀済み面積は490万ヘクタール(100%)で、脱穀済み収穫量は2230万トン
  • 大麦:脱穀済み面積は140万ヘクタール(100%)で、脱穀済み収穫量は560万トン
  • エンドウ豆:脱穀済み面積は21万2200ヘクタール(100%)で、脱穀済み収穫量は47万400トン
  • トウモロコシ:脱穀済み面積は300万ヘクタール(76%)で、脱穀済み収穫量は1830万トン
  • キビ属:脱穀済み面積は8万5900ヘクタール(93%)で、脱穀済み収穫量は16万200トン
  • ソバ:脱穀済み面積は8万7600ヘクタール(98%)で、脱穀済み収穫量は12万6900トン
  • ヒマワリ:脱穀済み面積は460万ヘクタール(94%)で、脱穀済み収穫量は960万トン
  • 大豆:脱穀済み面積は250万ヘクタール(95%)で、脱穀済み収穫量は570万トン
  • セイヨウアブラナ:脱穀済み面積は130万ヘクタール(100%)で、脱穀済み収穫量は350万トン

穀物の収穫量を地域別でみると、オデーサ州が440万トンと最も多かった。次いで、ポルタヴァ州の400万トン、チェルニヒウ州の370万トンだった。また、1ヘクタールあたりの収穫量では、フメリニツキー州が7.23トンで最も大きかった。

なおウクライナの15の州でテンサイ(砂糖大根、ビーツ)の収穫も進んでおり、収穫面積は19万5400ヘクタール(76%)で、収穫量は950万トン。

また、2024年のウクライナの農産物の種類別の収穫量や地域別データは、ウクライナの大手農業メディアのLatifundistからも確認することができる。

出典:https://www.kmu.gov.ua/news/ukrainski-ahrarii-namolotyly-vzhe-667-mln-tonn-zernovykh-ta-oliinykh-kultur

2024年前半時点での収穫量の予測

ウクライナ農業政策・食糧省は2024年4月の予測では、2024年の収穫量を7400万トンと見積もっていた(うち、穀物が5240万トン、油量作物が2170万トン)。

また、各作物の2024年の予想収穫量は以下の通りだった:

  • 小麦:1,920万トン(2023年収穫量2,220万トン)
  • 大麦 :490万トン(570万トン)
  • トウモロコシ:2,670万トン(3,050万トン)
  • 大豆:520万トン(470万トン)
  • ヒマワリ:1,240万トン(1,290万トン)
  • セイヨウアブラナ:410万トン(470万トン)

2024年の予想収穫量と実際の収穫状況を比較すると、小麦、大麦、大豆は想定よりも豊作だったが、それ以外は想定を下回った。

出典:https://www.rada.gov.ua/news/news_kom/248551.html

2024年の農作物の輸出量

ウクライナ農業政策・食糧省の発表によると、2024年のウクライナの農作物の輸出額は245億ドルに達し、同国の総輸出額の59%を占めた。また、輸出量は7840万トンだった。2024年の輸出額は、2021年の277億ドルに次ぐ史上2番目の記録である。

輸出額の内訳をみると、1位はひまわり油の21%だった(51億ドル、約600万トン)。2位はトウモロコシの21%(50億ドル、2960トン)、3位は小麦の15%(37億ドル、2060万トン)、4位はセイヨウアブラナの7%(18万ドル、380万トン)、5位は大豆の5%(13億ドル、340万トン)だった。

また、肉類および食用鶏肉製品の割合は4%あり、9億5800万ドル(44万7000トン)だった。その他は、大豆が2%(5億5700万ドル、330万トン)、砂糖が2%(4億1800万ドル、74万6000トン)だった。

出典:https://www.rada.gov.ua/news/news_kom/257211.html