2025年2月現在、戦時下のウクライナへ今、行くことができるのか?

2025年2月現在、ウクライナは依然としてロシアとの戦争状態にあります。2022年2月24日にロシアがウクライナへの侵攻を開始してから、すでに3年以上が経過し、戦況は日々刻々と変化しています。その中にあっても、観光やビジネスを目的として「ウクライナへ行くことができるのか」との疑問を持つ方がいるでしょう。本記事では、2025年2月現在のウクライナへの渡航の現在の最新情報をまとめました。


戦争下のウクライナへの渡航についての一般論

ウクライナは現在、戦闘がアクティブな地域と、比較的安全が保たれている地域に分かれています。ロシアの攻撃が続いている東部や南部の都市は、依然として非常に危険な状況にあります。これに対して、ウクライナの西部や首都キーウなどの都市では、一定の安全が保たれていると言えます。キーウに来ると、スーパーにはものが溢れており、道には多くの人が散歩しており、従来通りの生活がそこにはあります。

ウクライナ政府としては外国からの訪問者は問題なく受け入れを続けていますので、日本人等もウクライナへは2025年2月現在でもあっても入国できます(ビザなどの情報については下記で触れます)。しかしながら、戦闘の最前線地域は、外国人に対して立ち入りを禁止している場合もあります。

写真:キーウ中心部の独立広場の景色

ウクライナへの渡航制限の実際

日本の外務省の危険・スポット広域情報によると、ウクライナ全土は最高レベルの「レベル4」=「退避勧告」に指定されています。つまり、日本としては日本人に対しウクライナに行くなと勧告しています。しかしながら、罰則などは特になく、ウクライナに行きたい日本人は行けるのが現状です。

実際、戦時下であって、ウクライナに以前より住む日本人はそのままウクライナの各都市で暮らしていますし、一部の日本メディアやビジネスマン、ボランティアの方々などはウクライナを訪問しています。また、キーウにある日本大使館も一時は閉鎖・退避していましたが、2025年2月現在では、キーウで活動しており、それにより日本人の大使館職員もいます。ウクライナに入国するかどうかは、その人の自己責任と言えるでしょう。

出典:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_182.html

オフィシャルにウクライナへ渡航したい場合は?

では、日本人のビジネスマンがオフィシャルにウクライナを渡航する道はないのでしょうか?

実は、2024年2月に、日本政府は以下の「ウクライナへの渡航制限の特例措置」を発表しました:

(注)ただし、ウクライナの復旧・復興に寄与する企業・団体の取組等として、真にやむを得ない事情でキーウ州キーウ市に渡航する必要があると考える場合には、渡航の必要性及び緊急性、所属企業や団体等の指示に基づく組織としての必要かつ十分な安全対策を準備した上で、渡航の2週間前までに、外務省窓口に相談してください。その際、当該渡航の必要性やリスク回避のための安全対策に関する情報として、渡航目的(必要性及び緊急性)、渡航日程(必要最小限の渡航期間)、渡航者情報、連絡先・宿泊先、キーウ市までの移動手段、具体的な安全対策(シェルターを備えた安全な宿舎の確保、信頼できる警備会社の手配する安全な車両による移動、警護員の同行は必須)を記載した渡航計画を提出するとともに、治安情勢等の変化による渡航中止や退避の勧告には必ず従ってください。

外務省窓口 : mofakyiv@mofa.go.jp 

渡航計画様式: https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00377.html

出典:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_182.html

上記について、外務省に問い合わせをした人の話を聞きますと、要点は下記の3つとのこと:

  • キーウに渡航したい日本のビジネスマンは渡航の2週間以上前に外務省の窓口に渡航申請をする
  • 渡航において、現地での警備が可能な警備会社と契約する
  • 渡航する際は、ワルシャワからキーウへの電車を使う

渡航申請に基づき、外務省の担当者が渡航を許可または却下するそうです。つまりこの渡航申請で許可をもらえれば、オフィシャルにウクライナに渡航できると言えるでしょう。しかし、これではキーウ市内のみしか行動ができず、また警備会社との契約で多額の費用が発生してしまいます。

日本政府としては日本とウクライナの経済交流の活性化の意図もあり、このような特例措置を発表したものと思われます。しかしながら、より両国間の経済交流を活発化するには、さらなる制限の緩和が求められているのが実際でしょう。

他国のウクライナへの渡航制限は?

2025年2月現在、日本以外でも、ほとんどの国がウクライナへの渡航制限・退避勧告を出しているのが実情です。

その中で、ウクライナへの渡航を一部緩和しているのは以下の3カ国です:

イギリス(英国)は、2024年にウクライナ西部への渡航制限を一部緩和しました。リヴィウ、ルーツク、リヴネ、テルノーピリ、ジトーミル、ウジュホロド、チェルニウツィーなどが、「渡航は勧告しないが、必要不可欠な場合はその限りではない」となっています。

イギリス政府のウクライナに対する渡航制限の地図 出典:https://www.gov.uk/foreign-travel-advice/ukraine

アメリカ(米国)は、2024年11月にウクライナ西部への渡航制限を一部緩和しました。その中には、リヴィウ州、ザカルパッチャ州、チェルニウツィー州、ヴォリーニ州、ジトーミル州、フメリニツキー州、リヴネ州、テルノーピリ州、イヴァノ・フランキーウシク州が含まれます。

ルーマニアは、自国と国境を接するウクライナのザカルパッチャ州とチェルニウツィー州について、渡航制限を緩和しました。

日本人はウクライナに入国するのにビザは必要?

日本のパスポートがあれば、ウクライナへの短期の観光目的での入国の場合、ビザは必要ありません(最大90日間)。なお、入国の要件で、ウクライナで有効な保険に入っている必要があると言われることがありますが、実際のところ、ウクライナにビザなしで入国する日本人に対して国境にて保険の提出が求められたケースは聞いたことがありません。

結論

2025年2月現在、ウクライナへの渡航は可能ではあるものの、戦時下におけるリスクを十分に理解し、安全確保のための準備を徹底的に行う必要がありますと言えます。「ウクライナなび」のチームは、ウクライナへ渡航を希望する日本人へのサポートを行っています。ご希望の方は「ウクライナなび」にお問い合わせください。