日本の運転免許証でウクライナで運転ができる?ウクライナの運転免許についても解説

旅行やビジネスでウクライナを訪れる際、日本の運転免許証がそのまま利用できるのか気になる方も多いでしょう。この記事では、日本の運転免許証がウクライナでどのように扱われるのか、また、その際の注意点について詳しく解説します。

出典:https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/index.html

ジュネーブ条約とウィーン交通条約とは?

国際的な運転の取り決めに関しての条約は、主にジュネーブ条約とウィーン交通条約の2つがあります。日本は1949年に締結された道路交通に関する条約(通称:ジュネーブ条約)の加盟国です。よって、加盟している約110以上の国・地域において日本の国際運転免許証を持っていれば、車を運転できる可能性がひらけます。加盟国の一覧は警視庁のこちらのページから確認できます。ウクライナは加盟していません。

※日本にて運転免許証を取得した人は、各都道府県の運転免許センターなどで1年有効の国際運転免許証を取得することができます。

ウクライナは、1968年に締結された道路交通に関する条約(通称:ウィーン交通条約)の加盟国です。こちらは、約80以上の国・地域が加盟しています。日本は加盟していません。

ウィーン交通条約の加盟国 出典:Wikipedia

つまり、日本はジュネーブ条約の加盟国であり、ウクライナはウィーン交通条約の加盟国です。お互いの国が加盟する交通に関する条約が異なるため、これに基づきますと、日本の国際運転免許証を保持しても、それをもってウクライナで車を運転できることにはなりません。

では、日本の運転免許証でウクライナで運転できないのか?

結論から述べると、日本の運転免許証であっても、ウクライナで運転できる可能性があります。

在ウクライナ日本国大使館が発行した平成30年8月「安全の手引き」にある下記の記述があります:

自動車運転免許証

ウクライナ内務省によれば、永住目的以外(短期滞在や現地への期間的駐在等)で当地に滞在する日本人が運転する際は、以下1~3のいずれかの方法によります。

1 日本の運転免許証及び日本で発行された国際運転免許証の両方を所持していること。

2 1968年11月8日の道路交通に関する条約(通称ウィーン交通条約)に加盟している国で発行され、同条約に定める様式(全ての項目がラテン文字でも記載されていることが必須)の運転免許証を所持していること (日本は1949年9月19日の道路交通に関する条約(通称ジュネーブ条約)に加盟しているため、日本の運転免許証はここにはあてはまらない ) 。

3 ウクライナで取得した運転免許証を所持していること。

なお、永住目的でウクライナに滞在される方は、永住許可を取得してから60日間は外国の運転免許証等で運転できますが、それ以降は日本の運転免許証を当地の運転免許証に切り替える必要があります (日本の運転免許証を所持していない場合は、切替ではなく新規取得扱い )切替に伴い提出する日本の運転免許証は、返還されませんのでご注意ください。

出典・引用:https://www.ua.emb-japan.go.jp/files/000391369.pdf

上記見解に基づくと、

と言えそうです。

日本の国際運転免許証 出典:Wikipedia

ウクライナの運転免許証の取得は簡単?

最も一般的な運転免許証は、普通免許(カテゴリーB)です。この免許証を取得することで、乗用車やバン、最大3.5トンの貨物車を運転することができます。普通免許は、ウクライナで最も普及している免許であり、多くの大人がこの免許を持っています。

  • 対象車両:乗用車、バン、小型貨物車など
  • 年齢制限:通常、18歳以上が取得可能

ウクライナで運転免許を取得するためには、認定された自動車学校に通う必要があります。自動車学校では、交通法規、運転技術、安全運転の基礎などをまずは一定時間以上座学で学びます。その後、実際に指導教官と一緒に街中で車の運転を一定時間以上学ぶ実技訓練があります。

自動車学校のプログラムを修了した後、ウクライナ内務省傘下の「サービスセンター」に行き、学科試験に挑みます。学科試験は、コンピューターによる選択式問題の形式で行われます。その後、実技試験があり、実際に街中の指定のコースを車を運転して、交通規則を守りながら安全に運転できるかどうかが評価されます。

近代的なサービスセンターの建物内の様子 出典:https://hsc.gov.ua/prava/

実技試験に合格した後、所定の手続きを経て、正式に「サービスセンター」にて2年有効なプラスチックカード型の一時運転免許証が発行されます。その後、2年間事故等の重大な問題を起こさなかった場合、再び「サービスセンター」にて申請をすることで、30年有効な運転免許証が発行されます。日本は5年更新ですので、それに比べるとウクライナの運転免許証は長期間有効なのが特徴です。

なお、学科試験はウクライナ語のみです(※)。よって、ウクライナ語を学習していない外国人は、ウクライナで運転免許証を取得するのは難しいでしょう。

※2025年2月現在。一部報道では2018年ごろに英語での学科試験が導入されたとあるが、「ウクライナなび」調べだと、現在のところ英語での試験は行われていない。

実地訓練で使う教習車 出典:https://hsc.gov.ua/2020/05/22/prijnyattya-praktichnih-ispitiv-u-servisnih-tsentriv-mvs-vidnovleno/

電子化が進むウクライナの運転免許証

ウクライナでは2025年2月現在、すでに運転免許証、ウクライナでのマイナンバー、国内パスポート、外国人向け一時滞在証明書などの書類・カードが電子化されており、政府が開発したアプリ「Diia」上で表示することが可能です。Diiaではその他、住民票なども発行可能です。

出典:Diia公式サイト https://paperless.diia.gov.ua/instruction/yak-dodati-posvidcennya-vodiya-v-zastosunok-diya

Diiaの先端性は高く評価されており、エストニア政府やその他数カ国が、自国へのDiia技術の導入に興味をもっているほどです。

ですので、ウクライナ人はもうプラスチックの運転免許証は持たず、提示を求められた場合はスマホにインストールしたDiiaのアプリを見せる人が多いです。

結論

ウクライナに来る際は、事前に日本で国際運転免許証を取得することで、ウクライナで車を運転することが可能な可能性があります。ただ、事前に、ウクライナ当局や日本大使館に問い合わせし、運転が可能か確認をとる方が良いでしょう。「ウクライナなび」では、本件に関する確認の代行が可能ですので、ご興味のある方はぜひメール等にてお問い合わせください。